第24回京都国際学生映画祭 開催報告!
第24回京都国際学生映画祭が盛会のうちに終了いたしました。
今年度で24回目の開催となる本映画祭は、史上初の取り組みとしてハイブリッド開催を実施。2022年2月11日(金)~13日(日)までの京都文化博物館での実地開催と、同年2月18日(金)~25日(金)までのVimeoでのオンライン開催が実施されました。
昨年度予定されていた第23回京都国際学生映画祭の開催が新型コロナウイルス感染拡大に伴ってオンラインのみとなったことで、今年度は実に2年ぶりの実地開催となりました。
政府・自治体・会場の新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドラインに基づく対策を講じ、感染拡大に最大限留意した上で映画祭が実施されました。
今大会では国内172作品、海外143作品の計315作品もの応募があり、その中から選び抜かれた入選18作品がコンペティション部門の審査対象となりました。
今年度は映画祭史上初の4人の審査員体制で開催され、最終審査員を真利子哲也 氏、矢崎仁司 氏、矢田部吉彦 氏、行定勲 氏が務められました。
映画祭は以下のプログラムに沿って上映が実施されました。
■プログラムA 『Final Deathtination』 監督:田村鞠果 所属:Ringling College of Art and Design(アメリカ) 『難若者』 監督:三代朋也 所属:埼玉県立芸術総合高等学校(日本) ■プログラムB 『Migrants』 監督:Hugo Caby、Antoine Dupriez、Aubin Kubiak、Lucas Lermytte、Zoé Devise 所属:Pole 3D(フランス) 『Intermezzo』 監督:Kim Lea Sakkal 所属:Academy of Media Art Cologne(ドイツ) 『スケルツォ』 総監督:塩川孝良 監督:戸松幹太 所属:日本大学(日本) ■プログラムC 『The Balloon Catcher』 監督:金子勲矩 所属:多摩美術大学大学院(日本) 『魚の目』 監督:板野侑衣子、ますだあやこ 所属:同志社女子大学(日本) 『愛ちゃん物語♡』 監督:大野キャンディス真奈 所属:東京藝術大学(日本) ■プログラムD 『海底悲歌』 監督:堂ノ本敬太 所属:大阪芸術大学(日本) ■プログラムE 『The Source of the Mountains』 監督:Adrien COMMUNIER、Camille DI DIO、Benjamin FRANCOIS、Pierre GORICHON、Briag MALLAT、Marianne MOISY 所属:ESMA Nantes(フランス) 『FRONTIER』 監督:服部正和 所属:立教大学(日本) ■プログラムF 『Sounds between the Crowns』 監督:Filip Diviak 所属:Tomas Bata University in Zin(チェコ) 『ドーナツ・ホール』 監督:川崎たろう 所属:東北芸術工科大学(日本) ■プログラムG 『Jesus “Loving” Christ』 監督:Lam Cheuk Him 所属:The Hong Kong Academy for Performing Arts(香港) 『およげるネコ』 監督:黄夢璐 所属:武蔵野美術大学(日本) ■プログラムH 『One Elevator Apart』 監督:Chris Zahariev 所属:University NATFA “Krastyo Sarafov” (ブルガリア) 『COLZA』 監督:Victor CHAGNIOT、Camille BROUTIN、Matthieu DAURES、Victoria DE MILLO GREGORY、Maxime JOUNIOT、Jade KHOO 所属:Gobelins(フランス) 『獰猛』 監督:渡邊安悟 所属:東京藝術大学大学院(日本) |
なお、映画祭では入選作品の上映のほかに以下の特別企画も併映され、作品の上映後には各監督による特別トークショーが実施されました。
■矢崎仁司監督上映企画 『1+1=11(イチタスイチハイチイチ)』1+1=11 監督:矢崎仁司 ■行定勲監督上映企画 『うつくしいひと サバ?』 監督:行定勲 ■過去入選監督上映企画 『大童貞の大冒険』(第15回観客賞) 監督:二宮健 『GOGO まりこ』(第 11 回準グランプリ) 監督:前野朋哉 『マリコ三十騎』(第 7 回グランプリ) 監督:真利子哲也 |
最終日に授賞式が挙行されました。
今年度は「グランプリ」と「準グランプリ」、そして4人の最終審査員がそれぞれ選定する「最終審査員賞」と、学生実行委員が選定する「実行委員賞」が授与されました。
まず「実行委員賞」の表彰が行われ、第24回京都国際学生映画祭 副実行委員長の熊谷宏彰による挨拶の後に、服部正和監督『FRONTIER』とFilip Diviak監督『Sounds between the Crowns』に賞が贈られました。
続いて「最終審査員賞」の発表に移り、以下の4作品に、それぞれ賞が贈られました。
1作品目は真利子哲也賞として黄夢璐監督『およげるネコ』、2作品目は矢崎仁司賞として渡邉安悟監督『獰猛』、3作品目は矢田部吉彦賞として三代朋也監督『難若者』、4作品目は行定勲賞として板野侑衣子監督・ますだあやこ監督『魚の目』が受賞となりました。
続けて「準グランプリ」は、昨年度同様に2作品の受賞となりました。
1作品目はHugo Caby監督ほかによるアニメーション『Migrants』に贈られ、2作品目は塩川孝良総監督・戸松幹太監督『スケルツォ』にその栄誉が贈られました。
最後に「グランプリ」はKim Lea Sakkal監督『Intermezzo』がその栄誉に輝きました。
授賞式の最後に企画検討委員会 委員長の由良泰人による閉会の言葉があり、会場からは大きな拍手が贈られ、第24回京都国際学生映画祭は盛会のうちに終了しました。
今年度の入選作品は18作品中10作品が国内作品であり、準グランプリも日本作品の『スケルツォ』が受賞しています。これは実に5年ぶりの快挙です。また、『難若者』で最終審査員賞を受賞した三代朋也監督は、京都国際学生映画祭史上最年少での受賞となりました。
今年度もコロナ禍に負けず世界中の学生から多くの作品応募があり、たくさんの熱い想いを受 け取りました。 学生の作品を上映する機会である本映画祭が永く続き、より多くの方々へ学生映画を届け、さらなる発展を遂げるよう努めてまいりますので、今後とも本映画祭をどうぞよろしくお願いいたします。